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2022.09.23

エアコンが無くても「暖かい・涼しい家」ができる?!(2)

冬の対策 夏の対策 断熱・気密(性能) エアコンのない家
連載一回目では、自然界の熱の伝わり方、身体が熱を感じる仕組みについてご説明しました。
今回は、少し具体的に、身体が熱を感じやすい「表面温度」と、それを具体的にどうコントロールするかについてお伝えします。

▽過去の連載はこちら。
>>エアコンが無くても「暖かい・涼しい家」ができる?!(1)

身体が感じる温度 ≠ 室温

私たちは通常、温度計で室温を確認しています。
これは、空気温度を測る方法です。

そして、暑い・寒いを感じたら、エアコンで空気温度を変えていますが、前回の連載でお伝えした通り、熱の伝わり方には3通りあり、空気はその1つに過ぎません。(空気の熱は「対流」)

身体が熱を感じやすいのは、「放射」「伝導」。
そして、その物体が放つ熱の温度は、「表面温度」と言います。

つまり、私たちの身体は「空気温度」と「表面温度」の2つの影響を受けているのです。

赤外線放射温度計。物体が放つ温度「表面温度」を測ります。

圧倒的な良い家にするには「表面温度」に注目!

私たちの家づくりでは、「空気温度」だけでなく、壁や床などの「表面温度」に注目します。

冬は、まず、窓から日射を取り込みます。
そして熱を壁・床などに太陽の熱を蓄熱し、「表面温度」をあげていきます。

夏は、軒や植栽などで窓から入る日射を遮ります。
そして壁や床の涼しさを保ったり、庭の涼気を取り込んで蓄冷することで、「表面温度」を下げます。

壁や床の「表面温度」は、「放射」「伝導」といった熱の伝わり方で、私たちの身体にゆっくりと伝わります。

その効果を長く保つためには、保温・保冷効果の高い断熱材を使って、断熱性能を上げていきます。
これが、私たちが最高レベルの断熱性能(G3)を標準とする理由なのです。

次回の連載では、家の中でどのくらい割合で「表面温度」に影響を受けているのか?
それがわかる計算方法があるので、お伝えしたいと思います。

>>エアコンが無くても「暖かい・涼しい家」ができる?!(3)

保温・保冷効果の高い断熱材を貼った壁

冬は太陽の熱を取り入れ、さらに室内に蓄熱する素材を使う

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