マイホームは人生の中でも、最も大きな買い物と言っても過言ではない商品のひとつです。
そして人生の中で数多く経験できるものではありません。
そういう思いの詰まったものだからこそ、「後悔したくない」という気持ちが先行してしまう場面も多々あります。
失敗は成功の基。
その意味は、失敗してもその原因を追究する、欠点を反省して改善していくことで、かえって成功に近づくことができるということです。
家づくりも同じです。
失敗なくして住宅の進化や発展はありえないのです。
「家は3回建てて初めて満足する」という言葉もよく耳にします。
しかし自分たちには失敗や複数回建てるという余地がない方が、ほとんどです。
快適な、自分たちらしい家づくりをするために、実際に建てた人からのアドバイスを家づくりに活かしてみましょう。
建ててみなければ分からない、建てたからこそ分かることも、たくさんあるのです。
実際の家づくりをはじめる前に、先輩方のアドバイスは「家づくりの成功につながる道」になります。
失敗から学ぶ家づくり
失敗という言葉には、いろいろな意味が込められています。
三省堂 大辞林 第三版では、やりそこなうこと。目的を果たせないこと。予期した効果をあげられないこと。と記されています。
では家づくりの失敗とは、いったいどのようなことを指すのでしょうか。そこから考えてみましょう。
家づくりにおける「失敗」とは
今まで建てた方のコメントを見てみると、家づくりの失敗=思っていたのと違う、使い勝手が悪い、生活に不便さがあるなど、計画時に想定できなかったことが多いようです。
実際に家づくりを始めると、いろいろなことを同時作業で検討したり決断したりとあわただしいものです。
家づくりの失敗を回避するためには、実際に行動を起こす前からの下準備が大切です。
例えばどんな家を建てたいのかなどの方向性を、家族で話し合って決めておくこともひとつの方法です。
いざプランを決めようと思った時、家族内での意見がまとまらずに停滞してしまうことも考えられます。
家づくりの中で今回はありふれた一般的な失敗内容を把握することで、後になって後悔しない、住みやすい理想の家づくりにもつながります。
あなたらしい家づくりを成功させるための参考にしてください。
間取り・プランでの失敗談
家づくりの中で、一番失敗したくないと感じる点が、間取りなどの生活環境に直結する部分なのではないでしょうか。
ここではこうしておけばよかったなどの、失敗談から改善方法を考えてみましょう。
あなたの間取りの工夫にも活かせるポイントが詰まっています。
考えが足りなかった家事動線での失敗談
1階の洗面室などの水回りをまとめ、洗濯機を配置。しかし洗濯物を干すスペースは、2階のベランダに。
最初は気にならなかった負担も家族が増え、子どもたちが育ち盛りになったら、負担も大きくなってきました。
階段を上り下りしないで干せるスペース配分など、もっと家事動線を考えて設置すればよかったです。
サンルームなど干すスペース以外でも「使える空間」も検討してみては
近年アレルギー疾患を抱えている方は年々増加傾向となり、今は二人に一人とも言われています。
スギなどの花粉症をはじめ、アレルギー性鼻炎や喘息などのさまざまな疾患がありますがその原因のひとつに上げられるのが、「空気の汚れ」です。
スギ花粉や国外から飛来するPM2.5や黄砂など、外から運ばれ、空気を汚していることも多いのです。
アレルギー体質のご家族のいらっしゃる方は、サンルームを活用することもおすすめです。
サンルームは太陽の光を取り込める室内空間です。
そのためきれいに洗った洗濯物に原因物質が付着するのを防ぐ効果が高まります。
また雨の日など天候にも左右されないでお洗濯ができることは、家事もラクラクになりますね。
大きなリビングで家族団らん
マイホームを建てたら広いリビングが欲しい、とずっと思っていました。
リビング自体は15畳を予定していましたが、途中でカウンターキッチンを諦めきれず配置をしてしまい、広さが足りなくなってしまいました。
結局、ダイニングテーブルを置くスペースがなくなってしまいました。
途中でのプラン変更は、予想外のことが起こってしまいます。
しっかりと自分たちの意見をまとめておけばよかったです。
家族のライフスタイルを考えたスペース配分を
確かに広くて開放的なりリビングには、憧れます。
プランを検討する前にどんな風にしたいのかの方向性を決めておくことは、重要です。
そして家づくりの大切なことは、「今だけでなく、将来も見据えた設計をすること」です。
例えば家族やと友達と集まる機会も多く、広いスペースを必要としているご家庭もあれば、家族だけで集う方が多い方など暮らし方もさまざまです。
リビングが広い=いい家という訳ではないのです。
実際に大切なのは、その空間をどう活用するのかです。
子供たちが大きくなった時に活用できるよう、リビング以外の空間を充実させる。
畳ルームなど癒しのスポットを作るなど、アイデア次第で変化するのが家づくりの醍醐味です。
環境面での失敗談
家族が健康で安心して暮らせる住まいにするためには、環境面での後悔はしたくはありません。
特に環境面は家づくりの根幹にかかわる部分です。
暮らしやすい家、過ごしやすい家を目指すためにはどんな部分に気をつけたらいいのか、しっかりと把握しておきましょう。
明るい部屋が欲しい その結果
賃貸で暮らしている時は日当たりも良くありませんでした。
明るい家にしたいと思い、窓をたくさん配置しました。
明るい家にはなったものの、明るさだけにとらわれ必要な対策を練らず。
後悔しました。
家の方角、窓の選び方にも注意が必要
家に当たる光は、東から西へ太陽が移動するため一定ではありません。
そのため家の方角はとても重要になります。
採光に気を配ることは、空間を明るくし、開放的な雰囲気も味わえます。
しかし窓の向きや数、そして窓の素材や窓の形によっても、変化します。
窓は光を室内に入れるだけが役割ではありません。
換気を行うことも重要な役割です。
採光だけでなく、風の流れ、換気のしやすさなどにも気を配ることで、健康的な生活を送れる家づくりも可能です。
広々した間取りを実現 でもエアコン効きがいまひとつ
広々とした間取りに憧れ実現したが、エアコンが部屋の隅まで届かず温度差ができてしまいました。
快適さを求めたはずなのに、もう少し間取りに工夫していたらと実感しました。
東京大学の前准教授が施主の満足度を調査した結果、暑さ寒さを重要視したにもかかわらず、
実際の満足度はそれほど高くないとの結果が得られたそうです。
これは温熱環境の性能がまだまだ低かったということであり、
それを建築会社が理解していないことが原因と考えられます。
弊社でも色々と試行錯誤してきましたが、やはりHEAT20のG2レベル以上にしないと
寒く感じる人が出てきます。例えばHEAT20のG1レベルだと寒く感じる人が出てきて
満足度が下がるというものです。このHEAT20の物差しを基準として考えるのが一番よく、
温熱環境最高ランクの等級4では程遠く、施主の満足度は低くなってしまうというものです。
この辺りは建築会社もよくわかっていないところも多いので注意が必要です。
快適さは広さだけでは補えません
確かに広い空間は、開放的な気分にさせてくれ快適性もアップさせてくれる要素の一つです。
しかしその要素が、逆に暑さ・寒さの原因になってしまうこともあるのです。
原因となる間取りを避けるためには、日当たりや空気の流れなどの環境も大切ですが、断熱性や気密性も大きな要素を握っています。
日本は世界の中でも室内の平均温度も低く、各空間との温度差も生まれやすい住宅が多いと言われています。
それは目に見えない断熱性や気密性に対して、今一つ関心が低いことが原因なのです。
断熱性と気密性を高める、しっかりと換気のできる環境を整えることで、家族の健康にも冷暖房の効果にも良い影響を与えます。
快適な家づくりをするために、住宅を提供しているパートナーも断熱性能や気密性能をアップさせる工夫に力を入れています。
快適な暮らし 私たちと作ってみませんか!