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2023.12.20

土鍋、土壁、大地

環境問題への取り組み 素材 冬の対策 夏の対策 乾燥対策 断熱・気密(性能) 光熱費
蓄える

一昔前の家は土壁が使われていました。
自然界にある土には熱を蓄えるという
特異な能力があります。

土鍋って長時間熱を蓄えるのが、
わかりやすい例ですが、
真冬でも大地の地中は15℃以上あり、
外気温より高いのは太陽熱を蓄えているわけです。

この土の能力を最大限生かしたい。
土壁の外側に断熱を張れば
この土壁の能力を如何なく発揮できます。

今は新築業界では
断熱にしかフォーカスされてないから、
土壁の家に価値を見出していきたいです。

単に断熱改修するのはもったいない。
土壁を残して断熱改修すると、
放射環境が格段に上がります。

これは弊社が新築でやってきた
断熱と蓄熱体を組み合わせて使うと
室内で放射熱が飛び交うのと
同じ効果があります。

この放射熱は非常に豊かな温かさを
感じます。
対流で空気を温めるエアコンと違い、
温かさの質が違います。

最近の寒さのせいなのか、
身体がどこか気付き始めて見えるのか、
エアコンでは寒いという方が増えて来ました。
エアコン神話が崩れようとしているとも
感じます。

エアコンのような対流で空気を温めるのは
効果は早いですが、空気は温めると
上に逃げてしまいます。
その場所にとどめておけないのです。

それよりも壁や床や天井、家具などを
温めてあげると、放射熱が飛び交うように
なります。日中に入ってくる一次放射で
ある太陽熱が一旦土壁に蓄えられ、
気温が下がってくる夕方から朝方まで、
二次放射、三次放射を繰り返します。

室内に太陽熱、人体の発熱、家電、調理、
お風呂などの生活熱が飛び交い、
使い回すことができるのです。
これを再利用熱暖房といいます。

自然界は本当に素晴らしいです。
土は人工的に作れるでしょうか?
多分作れません。
作る必要もありません。
だって大地として存在している訳ですから。
これを使わないのは非常に勿体無い。

もう一度その価値に注目したいです。

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